ぐっすり眠れる寝室環境
暑くて眠れない、寒くて寝付けない、うるさくて眠れない・・・・。寝室環境によって簡単に睡眠は障害されます。
寝室は無意識にリラックスする場所だからこそ、少し気を配ることでぐ〜んと質の良い睡眠をとることができます。
寝室の中にも改善できるところがあるので少しずつ改善していきましょう。
温度・湿度
正常な睡眠過程が進行するには、熱放散・深部体温低下がスムーズに行われることが必要です。そのためにベストな環境は室温は夏季26℃前後、冬季約16〜19℃、湿度は50%前後がよいとされています。
ベッドルームには温湿度計を常備し、快適な温湿度を保つためにエアコン、加湿器・除湿機をうまく利用しましょう。
音(静けさ)
眠りを妨げる音の大きさは40〜50dB(デシベル)以上といわれています。壁のスイッチを押す音で50dB程あります。
しかし人間には音に対する適応能力があり、騒音環境下で生活している人には影響を及ぼさない場合もあります。隣家の生活音や会話、
自動車の走行音、ネコやイヌの鳴き声が気になる方は耳栓を利用したり、窓を二重サッシまたは防音カーテンにしましょう。
厚手のカーテンを長めにかけるのも◎。冷蔵庫のモーターが響く音が気になるなら防振マットやシートを冷蔵庫の下に敷くのも良いでしょう。
自分が好きなゆったりとした曲をBGMとして流し、気になる音をごまかすのもGOOD!
光(明るさ)
太陽光と同じように昼間は上から下へ、夕方から夜にかけては低い位置からの光のほうが私たちの身体にとっては自然で快適です。
ですからリラックスしたいときや就寝前約1〜2時間前からは、ややくらい赤みのある照度100〜150ルクス以下の照度の明かりがおすすめ。
これを斜めから浴びるとゆったりとしたくつろぎの空間を演出できます。
睡眠中の照明は0.3ルクス以上30ルクス未満(豆電球ひとつくらいの薄暗さ)にするのが良いでしょう。人の動きを感知して点灯するフットライトもあるので、ベッドサイドや廊下、トイレにいたる経路におすすめです。
疲れていて部屋の照明を消さずにそのまま寝入ってしまう人は注意が必要です。光の刺激で眠気を誘うメラトニンの分泌が妨げられてしまい眠りが浅くなってしまいます。
また、街灯の明かりが気になる場合は、遮光カーテンを利用しましょう。
空気(ダニ・ホコリ・花粉・香り)
寝室の換気は意外に忘れがちです。無意識にリラックスする場所だからこそ、しっかり換気してキレイな空気の中で過ごしましょう。
昼間にはなるべく窓を開けて自然の外気を取り込むよう心がけてください。
また、空気清浄機を配備し空気中に浮遊するアレル物質を除去してアレルギー性鼻炎や喘息、アトピー性皮膚炎対策をしましょう。
日中人が活動したときに舞うほこりは、寝静まった夜中には床から30センチくらいの高さに舞い降りてくるといわれています。
床にふとんを敷いて眠ると、このほこりの層で呼吸する事になるので、寝床をベッドにかえるなどの工夫も良いでしょう。
また、カーテンはとても埃がたまりやすいので、半年に1回は洗濯するよう心がけましょう。
部屋の香りにも一工夫を。ラベンダー、ローマンカモミール、ベルガモットは緊張を和らげ、神経の高ぶりを沈めて心の疲れを癒します。
スギやヒノキの香気成分であるセドロールは交感神経をおさえて寝つきをスムーズにしたり夜中に目が覚めたりするのを改善する効果があると報告されています。
また、特に春先の花粉が舞う季節には注意が必要です。花粉症のひどい方は、布団を干すのも気が引けてしまう時期です。そんな花粉の多い時期には、出来るだけ室内の窓際で布団を干したり、風の強い日などは天気予報や、花粉情報をチェックして出来るだけ花粉にさらせれないように注意しましょう。
外出先から帰宅した際など、そのまま寝室に入るのはやめて、必ず着替えてから寝室に入るようにしましょう。
少しでも、心地よく眠るために布団を花粉に晒さないよう出来る限りの注意が必要です。
色
ふとんカバーやベッドカバー、カーテンは自然界にあるような肌の色を感じさせるベージュ系、植物を感じさせるグリーン系、土や木の幹を感じさせるブラン系が心理的に落ち着きます。
しかし細胞は色を認識します。基本的には自分が落ちつくなぁ〜と感じる色がベスト。どんな色目でも明度や彩度の高くない淡い色なら良いです。
夏は海や氷を連想させる明るい寒色系が清涼感を演出してくれ、冬は体感温度を高く感じさせてくれるオレンジや赤などの暖色系がおすすめです。
また華やかなピンクは緊張を和らげ、穏やかなやさしい気持にしてくれます。